街を歩いていると、電柱の上に丸いドラム缶のようなものが取り付けられているのを見たことがありませんか?あれ、実は「トランス(変圧器)」です。意外と知られていない、私たちの生活を支える縁の下の力持ちです。
トランスの仕事は「電圧を変える」こと
トランスの役割はシンプル。電圧(電気の圧力)を高くしたり、低くしたりすることです。
たとえば、発電所から送られてくる電気は数万ボルト(V)という非常に高い電圧。そのままでは家庭のコンセントには使えません。そこで電柱のトランスが、家庭用の100Vや200Vへと変換してくれるわけです。
逆のパターンもあります。小さな電子機器の内部では、家庭用の100Vを5Vや12Vなどの低い電圧に下げて使っています。スマートフォンの充電器がほんのり温かくなるのは、この電圧変換の際に熱が発生しているからです。
身の回りのあらゆるところにトランスがある
電柱だけではありません。よく探してみると、トランスは至る所に存在しています。
🔍 トランスが使われている身近なもの
- スマートフォン・パソコンの充電器
- テレビ・電子レンジなどの家電製品の内部
- MRI・X線装置などの医療機器の電源部
- 電気自動車(EV)の充電ステーション
- 航空機・鉄道車両の電源システム
- 工場の産業機械・ロボット
🔆 アポルンより
実は今みんなが使っている電気も、家に届くまでに何回もトランスを通っているんだよ!発電所→送電線→変電所→電柱のトランス→家庭、という流れで電圧が段階的に下がっていくんだ。縁の下の力持ちでしょ?
「高電圧」が求められる世界
アポロ電気が特に力を入れているのが「高電圧トランス」の分野。数千〜数万ボルトという高い電圧を扱う特殊なトランスで、一般の製品とは設計思想からまったく異なります。
高電圧の世界では、絶縁(電気を漏らさない処理)の精度が製品の命です。わずかな気泡や絶縁不良が、感電・発火・機器破損につながります。だからこそ、真空注型という特殊な製法で気泡を徹底排除し、社内資格を持った検査員が厳しくチェックします。
次回の記事では、電源装置の大きく2つの方式——スイッチング電源とリニア電源の違いについて解説します。名前は聞いたことがあっても意外と知らない、電源の基礎をやさしくご紹介します。
関連製品・技術情報
アポロ電気の高電圧トランス・電源装置については、 高電圧トランス製品ページ および技術・開発ページもあわせてご覧ください。